暑い季節になると、アイスコーヒーを手軽に楽しめる「水出しコーヒー」が注目されています。しかし、SNSや口コミでたまに見かけるのが「水出しコーヒーってコスパ悪いのでは？」という声。実際のところ、水出しコーヒーは本当にコスパが悪いのでしょうか。
この記事では、「水出しコーヒーはコスパが悪い」と言われる理由を徹底分析しつつ、むしろ“コスパ最強”になる作り方や選び方のコツを紹介します。さらに、必要な器具やコーヒー豆の選び方、雑味のない本格的な味わいにするポイントも解説するので、コーヒー好きは必見です。
水出しコーヒーとは？基本をおさらい
水出しコーヒーとは、水でゆっくりと時間をかけて抽出したコーヒーのこと。ドリップで淹れるホットコーヒーとは違い、熱を使わないことで「苦味」や「酸味」が抑えられ、「まろやかな味わい」と「香り高さ」が特徴です。
通常、冷蔵庫に入れて8時間〜12時間ほどかけてじっくりと抽出します。常温で置いておく方法もありますが、衛生面や香りのキープを考えると冷蔵庫での保存がおすすめです。
一般的に「コールドブリュー」とも呼ばれます。ゆっくりと丁寧に抽出するため、通常のコーヒーとは違った味わいや特徴を楽しめます。
水出しコーヒーと急冷式アイスコーヒーの違い
水出しコーヒーとよく比較されるのが「急冷式」のアイスコーヒーです。急冷式はドリップしたホットコーヒーを氷で一気に冷やす方法で、苦味が強めで香ばしさが際立った味わいになります。
一方、水出しコーヒーはコクと甘み、後味のスッキリ感が魅力です。酸味や苦味が抑えられたすっきりとした風味なので、ブラックコーヒーが苦手な方や、スイーツと一緒に楽しみたい方にも好まれています。
また、冷たい状態で飲むことを前提としているため、ホットコーヒーを急速に冷やして作るアイスコーヒーと比べても、味が薄まりにくいというメリットがあります。さらに冷蔵庫で抽出しておけば、いつでも手軽に楽しめるのも忙しい日常には嬉しいポイントです。
「水出しコーヒーはコスパが悪い」と言われる理由
ネット上で見られる「水出しコーヒーはコスパが悪い」という意見には、いくつかの共通点があります。
理由①：抽出に時間がかかる
水出しは、一晩（約8時間〜12時間）かけて抽出するため「手間がかかる」「すぐに飲めない」という声があります。でもこの時間は、実は放っておくだけ。寝る前にセットしておけば、朝には完成しています。
むしろ、朝の忙しい時間にドリップしなくて済むというメリットにもなるでしょう。
一見タイパが悪いようにも思える水出しコーヒーですが、夜のうちにポットにセットしておけばいいので忙しい方にもおすすめです。
理由②：専用ポットやバッグが必要？
水出しコーヒーの作り方に関して「水出しコーヒー ポット」「バッグ」といったワードが並ぶように、専用器具やパックを使う人も多く「揃えるのにコストがかかる」と感じる方も少なくありません。
しかし、実際は100均の商品やペットボトルで代用できます。コーヒー豆さえあれば、道具にこだわらなくても美味しく作れるのが水出しコーヒーの魅力だと言えるでしょう。
理由③：コーヒー豆を多く使う？
一般的に水出しコーヒーは1リットルあたり70g〜100gのコーヒー豆が必要とされるため、1杯あたりの材料コストが高くなりがちです。また、水出し専用のパックやボトルなどを使用する場合、製品そのものの価格が加算されることもコストの一因となります。
それに加えて、抽出に最低でも8時間以上の時間がかかることで「手間が増えた」と感じる人も多いようです。このような隠れたコストや手間の負担が、全体的なコストパフォーマンスへの印象に影響を与えているのです。
しかし、20g前後の豆でも水出しコーヒーを美味しく仕上げる方法はたくさんあります。
深煎りの豆を1リットルの水に対して70g〜100g程度使うレシピは、“濃い目の本格派”向けなので気軽に楽しみたい場合は20g前後の豆で仕上げても美味しく飲めます。
「水出しコーヒーはコスパ最強」な理由
水出しコーヒーは工夫次第で、コスパ最強になります。以下のポイントを抑えておきましょう。
① 自宅で作ればペットボトルの何倍もお得
コンビニで売られている水出し風アイスコーヒーは、500mlで150円前後。毎日1本買うと、1か月で4,500円。一方、コーヒー豆を自宅で使えば、1杯あたり30円〜50円ほどで済むことも。
パックタイプをまとめ買いすれば、さらにコストパフォーマンスは高まります。
② 抽出量を調整できて無駄が出にくい
自宅で作るなら、飲む分だけ抽出すればOK。500mlでも1Lでも調整できるので、冷蔵庫のスペースや好みに応じてカスタム可能です。飲み切れずに捨てる心配も減ります。
③ 雑味が少なくて飲みやすい＝満足度高い
水出しは抽出温度が低いため、雑味や渋みが出にくく、後味がスッキリ。本格的な味わいながらもまろやかで、カフェインも控えめ。
コーヒー好きにとっては「毎日飲んでも飽きない味」「胃に優しい」といった嬉しい効果もあり、コスパというより満足度パフォーマンスが最強です。
水出しコーヒーの作り方：コスパ重視の簡単レシピ
できるだけコストを抑えて、美味しく仕上げる自宅での水出しコーヒーの作り方を紹介します。
【材料と道具】
- コーヒー豆（中〜深煎りがおすすめ）：20g〜30g
- 水：500ml〜1L
- お茶パック or フィルター
- 保存用のボトル（ポットやペットボトルでも可）
- 冷蔵庫
水出しコーヒーを家庭で安く作るためには、使用するコーヒー豆や粉の選び方が重要です。高級な豆を選びがちですが、実は水出しコーヒーは抽出方法の特性から、安価なコーヒー粉でも十分美味しく仕上がります。スーパーで販売されている一般的なレギュラーコーヒーを利用するのが経済的です。
また、焙煎度合いとしては中深煎りや深煎りを選ぶと、水出し特有のまろやかでスッキリとした味わいを引き出せます。
【作り方】
- コーヒー豆を中粗挽きにする（ドリップよりやや粗めがおすすめ）
- お茶パックやフィルターに豆を詰める
- ボトルやポットに入れ、水を注ぐ
- 軽く振って冷蔵庫へ
- 8時間〜12時間置いたら完成！
忙しい人は夜に準備しておけば、朝にはすぐ飲めます。香りとコクを最大限に引き出すなら、深煎り豆＋長めの抽出がおすすめです。
水出しコーヒー専用ポットの選び方と人気ランキング
「やっぱり専用ポットがあったほうが便利」という人向けに、コスパの良いポットの選び方とおすすめを紹介します。
選び方のポイント
- 容量：1L以上だと複数日分をまとめて抽出できて便利
- フィルター付き：豆の後処理がラク
- 洗いやすさ：パーツが少ない or 分解しやすいもの
- 冷蔵庫に入る形状：縦長スリムタイプが人気
人気ポットランキング（コスパ重視）
- HARIO フィルターインボトル（750ml）
→おしゃれ＆洗いやすい、価格も1,000円台で◎ - 無印良品 アクリル冷水筒
→麦茶感あるけど実は優秀。ペーパー不要でお手軽。 - iwaki ウォータードリップポット
→本格派向け。抽出工程が美しく、味わいも◎
水出しコーヒーは「好み」で価値が変わる
コスパとは「価格÷満足度」。つまり、人によって感じ方は違います。深煎りのコーヒー豆が好きな人や、苦味が苦手な人にとっては、水出しは最高の選択肢かもしれません。
また、ドリップと比べて器具も揃えやすく、手間も実は少ない。毎朝の習慣にすれば、コンビニやカフェに通う時間もお金も節約できます。
水出しコーヒーは「コスパ悪い」は思い込み
「水出しコーヒー コスパ悪い」と思っていた方も、この記事を読んで考えが変わったのではないでしょうか。
確かに、最初は道具や豆に少し投資が必要かもしれません。でも一度慣れてしまえば、自宅で本格的な味を、手間なく、しかも安く楽しめる最高の方法です。
水出しコーヒーは、「時間」という資源を活かして作る、ある意味贅沢でエコなコーヒー体験。あなたもこの夏から、水出しコーヒー生活、始めてみませんか？